世界のボクシングと日本のボクシング

世界のボクシングと日本のボクシングとは、メジャーリーグと日本の野球以上に差がある・・・

2015年11月

日本人ボクサーは弱いのは日本人トレーナーが駄目という意見をよく聞くし、それは事実でしょう。では、一体いいトレーナーとはどんなトレーナーでしょうか? 約20年前に行われた、伝説の試合・薬師寺対辰吉の時のマック・クリハラの行ったことを知れば、おのずと見えてくるでしょう。

1994年のことですが、WBCバンタム級チャンピオンに薬師寺が君臨し、その暫定チャンピオンには絶大な人気と実力を誇った辰吉が暫定チャンピオンでした。しかし、当時はほんとんどのファンや関係者は辰吉が勝つと思っていたと思う。それほど、役者が違っていた。

が、それ以上に両陣営の実力の差が大きかった。簡単に言えば、マック・クリハラほどのトレーナーは日本にはいなかったのですね。マックはボクシングに関する全てに詳しかったようだ。例えば、ランニングなどのコンデショニングは大学でみっちりと学び、栄養学を含むトータルコンデショニングの技術と理論にも習熟している。だから、薬師寺の試合前のメニューは油・醤油・塩・胡椒・味噌・ソース・化学調味料等は一切排除されたまずい食事になるようだ。ちなみに、マック・クリハラもそのメニューを薬師寺と一緒に食べるそうです。困難をボクサーと共有しようとしてのことだろうか? マック・クリハラはランニングも薬師寺と一緒にしていたようだし、酒・喫煙もしなかったよう(ボクサーにしんどいことを押し付け、自分は酒・煙草と不摂生な日本人トレーナーとは大違いです)。

練習面はというと、基本的には長所を伸ばす方法だが とにかく基本にはうるさいようだ。世界チャンピオンであろうと、フットワーク、パンチの打ち方、ジャブ(ジャブは様々なジャブがある)等徹底的にさせ、なぜ必要かをきちんと理論的に説明をする。また、試合前はスパーリングの数が尋常でない量になり、かなりきつくなるが、ピークの後は疲労を残さないよう計算が細やかなよう。一方、辰吉はおそらくオーバーペースだったと思う。だから、1ラウンドに左手を剥離骨折したのでしょう。

また、戦略面もやはり相手を分析していますね。辰吉の試合はリチャードソン戦とラバナレス戦しか見ていないとのことだが、辰吉が4ラウンド以降失速することや左目がはれやすいことを見極め、そこからファイトプランを組み立てていったようです。また、辰吉が左フックをよく打ってくる傾向があるので、それに対して左ジャブを最短で打っていくことや辰吉の連打の恐怖心を除く為、ロスでは辰吉に似たタイプで階級が上のボクサーとスパーリングを重ねさせ、恐怖心を取り除いたようだ。

現にあの試合で、辰吉は失速したし左目がかなりはれた。左ジャブもよく当たっていたし、辰吉の連打をよくガード(よくパンチを見ていた)していた。対して、辰吉陣営は大久保トレーナーが2日前?からいきりたって、薬師寺陣営に怒鳴ったり(散々挑発していたのは、辰吉陣営なのに)、また試合当日の試合前セレモニー時に親指をたて挑発をしたりし、セコンドを急遽外された。辰吉陣営は、あまりにもお粗末だ。だから、マック・クリハラは「辰吉は才能はあるが、頭が足りない。フルラウンド戦うことを前提とした戦略をたてられない。構成力もない。攻めるだけで基本的な防御技術を使い分けることができない」っと辰吉・辰吉陣営を酷評している。

両陣営の差は、さらにたくさんあると思うがざっとあげただけでもこれだけあるのです。思えば、パッキャオはローチと組んでから飛躍したし、薬師寺もマック・クリハラと出会ったから辰吉に勝てたのでしょう。
 
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三浦対バルガスはとてもいい勝負だった。また、たくさんの人が興奮した試合でもあったかと思う。

1ラウンドから3ラウンドは三浦がワンサイドに打たれたが、4ラウンドに左ストレートでダウンを奪ってからはKOされたラウンド以外は、かなり効果的なパンチを打っていた。

しかし、三浦の負けは好意的にとられているが このKO負けは‘KOされるべくしてKOされた’ように思えて仕方がない。といいうには、あのザルなディフェンス。

酷な言い方をすれば、あのディフェンスでは一流レベルには勝てない。日本では、また日本人相手では勝てる(日本人のほとんどはパンチがからっきしないから、もらっても致命的にはならない)。

トレーナーはガードを教えられないのか? ガードをあげるだけでなく、きちんとパンチを見て前からのパンチ、横からのパンチ、下からのパンチに対応できるように教えられないのか? それが教えられないのなら、クリンチを教えられないのか? 

今後は、打たれてからの勝負を想定してのトレーニングをしてほしいものだ。海外なら、教えられるトレーナーはけっこういるかと思う。

三浦には期待しているだけに、このまま終わってほしくはない。ディフェンスを疎かにすると、これ以上には行けない。

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ラグビーのワールドカップで、日本代表が3勝したので最近ラグビー人気が出てきている。3勝のうちの1勝は世界ランク3位の南アフリカなのだから、人気が出るのも当然だ。

ラグビーはボクシングと違って体重制限がなく、番狂わせが少ない競技なのだが、今回の3勝はどうしたことか?まずは、エディー・ジョーンズがヘッドコーチとなったのが大きいでしょう。エディー・ジョーンズは母国オーストラリアを準優勝に導いた実績もあるそうで、とにかく厳しい練習を課すそうです。パス練習中にしんどいサーキットを入れたり、筋力トレーニングも大きなボールを使ったり、自転車をこぎながらおもりをあげたりと とにかく試合を想定し、心拍機能をあげることを課したのです。そうです、試合中は疲れているのでバーベルをあげるのも疲れている中であげた方がより試合に近いのです。また、ラグビー用のGPSを選手につけさせて走った距離やコースや選手がぶつかった時の衝撃等をチェックしたりもしたのです。そういったデータを集めまくり、また外国人のコーチ(ジョン・プライヤー?)が分析してました。さらに、主将のマイケル・リーチ(ニュージーランド出身、現在は日本国籍を取得)がフィフティーンを体をはったプレーでぐいぐい引っ張ったのも大きかったでしょう。

ラグビー日本代表の活躍で、どうすればボクシングも人気が出るのか? また、どうすれば強くなれるのかのキーワードが出ているかと思います。

やはり人気を出すには、世界一流に勝たなければいけません。偽者のチャンピオンばかりでは人気が出ません。モレノレベルならきっちりと倒す、また口ばかりではなくきっちりとスーパーチャンピオンのエストラーダに勝つ、そんなボクサーが出てくればファンが認め、またボクシングに興味がなかった人もボクシングに興味をもち始めるでしょう。

そして、そんな強いボクサーを作る土壌にはやはり外国人が必要でしょう。スパーリングパートナー、トレーナー、戦術的なトレーナー、マッチメイカー等外国人の力が必要なのでは? と思います。

今まで全然駄目だったので、抜本的に変える必要があるのではないでしょうか?
 
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メイウェザー・Jrが引退した後、ローマン・ゴンザレスがパウンド・フォー・パウンドのトップに躍り出ました。44戦全勝38KO、軽量級といえど3階級制覇し、ほとんどの軽量級の強いボクサーに勝ってきているので当然といえば当然。

世界チャンピオンになったのは、2008年9月(当時21歳)で相手は安定王者の新井田。新井田は左フックの連打等かなりアグレッシブにうつが、パワーの差が激しすぎ一方的に打たれて4ラウンドでレフリーストップ。完全に大人と子供。その後、4団体制覇の高山、現WBA・WBO王者のエストラーダ、フランシスコ・ロドリゲス・ジュニア、ロッキー・フェンテス、ブライアン・ビロリア等強い相手に圧勝している。

軽量級のボクサーでこれほどまでに強いボクサーはといえば、リカルド・ロペスを思い出す。52戦51勝1分の成績だけでなく、ロペスはほぼ全ての試合を完璧にコントロールした。ロマゴンが若き日、成熟前に新井田に圧勝したように、ロペスも大橋を子供扱いした。ロペスのパンチはモーションがないうえ、肩をきちんといれてくるので、見た目以上に見えにくいようで、大橋は左フックや右ストレートをもらいまくっていた。

ただ、ロペスはロマゴンのように階級を上げることをせず(50戦目にIBFライトフライ級王者になった)、アンディ・タバナス、ビラモア、ロッキー・リン、アレックス・サンチェス、アルバレス等を相手に防衛を重ねた。(個人的には、マイケル・カルバハルとしてほしかった)

この二人は、タイプが違う。ロマゴンは硬いガードでプレッシャーをかけて、アッパーを交えたコンビネーションで倒すのだが、ロペスは打たれるのをひじょうに嫌い、ガードを高くあげつつフットワークを使い、ダッキング、ヘッドスリップも使う(ヘッドスリップはあまり使わない印象があるが、ビラモアをKOしたアッパーの前に、いいタイミングでヘッドスリップしている)。要は、ロペスは相手には打たせずに自分だけ打つ。完璧な勝ち方をする。

もし、ロマゴンとロペスが戦えば(共に全盛期、ミニマムかライトフライで)、おそらくロペスがポイントアウトしているであろう。ロペスは距離を自在に操れるからだ。そして、遠距離からでも素早いステップイン&伸びるパンチ(肩をきちんといれる為)でどんどん的確なパンチを打ってくるのである。距離が遠い上にフェイントを巧みに使うので、ロペスからカウンターを取るのは至難の業でしょう。さらに、ロペスはクーヨ・エルナンデスとナチョの教えを受けており戦術にも長けているのですね。

しかし、実際は戦えないのでどちらが勝つかはわからないが。

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