世界のボクシングと日本のボクシング

世界のボクシングと日本のボクシングとは、メジャーリーグと日本の野球以上に差がある・・・

2017年11月

田口良一に期待

大晦日の試合で、ビッグマッチ統一戦が決定しましたね。田口選手とミラン・メリンドとの一戦です。

八重樫がミラン・メリンドと戦った時のと今回の対戦では、意味合いが全然違います。八重樫が戦った時は、戦績だけを見てミラン・メリンドを過小評価しておりました。ミラン・メリンドの戦績は35勝2敗で12KOしかなかったからです。

しかし、ミラン・メリンドの対戦相手は元世界チャンピオンや世界ランカーが多く簡単には倒せない相手ばかりだし、元はミニマム級だったのを対戦相手を幅広く探すためライトフライ級やフライ級にあげたと関係者から聞いたおります。蛇足ですが、その関係者(フィリピン人と日本人)は、日本で日本人ボクサーを相手に活動していれば、ほぼ全KO勝ちだろうとも言っておりました。

大橋陣営は、戦績や体格だけを見て、八重樫が馬力で勝ると安易に思い、ミラン・メリンドの対策をしていなかったと思えます。だから、レベルが違いすぎ、実力差がそのままでて1ラウンドで3回倒されてしまったのでしょう。また、八重樫はメリンドとは相性が悪いので、おそらく100回やっても100回ともKOされるでしょうね。

そんな強さを見せつけたミラン・メリンドをあえて選んだ田口選手には敬意を表したいですね。また、ミラン・メリンドの対策も陣営はしっかりとして、勝つ対策をしっかりと準備して挑むことだろうと思います。

強者に無策で挑むのは勇気でも何でもありません。無謀、過信、無知なだけです。強者の強さをあえて認めて、それに打ち勝つ準備をして、戦う姿こそ勇気なのです。

ミラン・メリンドも弱点はいくつかあります。ラフファイト、消耗戦になった時の後半、そして頑丈なボクサーにてこずる傾向があります。また、身長が160cmもないうえに、ブロッカーです(ダッキング等も使いますが、基本はブロック系)。

田口選手がしっかりと距離を制圧し、ミランをいらだたせ、ポイントをつみとれば、勝機があるでしょう。そして、中間距離から接近戦でアッパーを交えた連打をうたれた時の対処法も毎日繰り返さなければなりません。

さらにしっかりとビデオを見ればミラン・メリンドのくせがわかるはずです(例えば、不用意に左ジャブを出すので、そこを右クロスを打つ、または左フックや左ボディであわせる)。

田口選手だけでなく、陣営もしっかりとビデオを見て戦略をねってほしいですね。そうすれば、世界レベルの戦いになるでしょう。期待してます。

 にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ
にほんブログ村

ボクシングブームとは

先日、オルフェーブルさんからボクシングブームのことでコメントを頂きました。丁度、ボクシングブームについて考えていたところでしたので、一部抜粋してみます。

ここ数十年でもボクシングブームは私が見る限り3度あったと思いますが、如何でしょうか。
①90年代初め(辰吉、鬼塚が牽引)
②2000年代初め(ガチンコファイトクラブが火付け役)
③2000年代中盤(亀田兄弟の登場)

②と③は作られたブームかもしれません。ですが、①の時に協会が率先して競争原理を導入し、強い奴しか生き残れないような仕組みを作っていれば、違っていたと思いますが、如何でしょうか。無能な協会は何もしません(出来ないといった方が正しいのでしょうが)。

といった内容です。私も②と③はマスコミの作られたもので、惰弱なブームに感じております。マスコミが虚像を作り、ボクシングに興味がない人をもひきつけましたが、すぐに飽きられてブームは長くは続きませんでした。

一方、90年代の初めはどんな背景でしたか? 実は1988年11月から1990年2月までは、日本人の世界チャンピオンが不在の時期だったのです。その間、21連続挑戦失敗でしたが、当時はWBAとWBCしか世界チャンピオンがいなかったので、今のように弱いチャンピオンがいなかった時代でした。

その連続失敗を大橋が食い止めた後に、玉熊や畑中が続き、そして辰吉や鬼塚、ユーリ達が出てきたのです。辰吉の練習や試合、またユーリのパンチの鋭さはボクシングを知らない人達にも強烈な印象を残し、誰もがボクサーって凄いなと思ったものだったのです。

当時、大物芸人達(たけしやダウンタウンや伸介達)も辰吉を賞賛し、リスペクトしてました。芸能界にも影響力があったのでしょう。

過去にもボクシングブームがあったようですが、その時は本物のボクサーがいました。現在は、10人前後の世界チャンピオンがいますが、本物の世界チャンピオンは誰と言われれば???、答えられません。

世界チャンピオンの価値が低下し、世界チャンピオンの力がないボクサーが簡単に世界チャンピオンになれる時代、世界チャンピオンになることより、世界チャンピオンの力を証明するほうが大事なのでは?と感じてしまいます。内山や山中が弱いボクサーや峠をすぎたボクサーばかり相手に防衛を重ねても、ボロが出ます。そんな相手より、本物の世界チャンピオンや世界ランカーと戦い続ければ、世界を証明でき、ボクサーの凄さを知らしめられ、ボクシング人気が出てくるかと思います。

 にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ
にほんブログ村
記事検索
ギャラリー
  • 日本ボクシングは中止だが海外は動く
  • 5人の日本人キラー
  • 17歳で世界チャンピオンになった防御の天才
  • 1970年代・1980年代と現代ボクシングの違い
  • 史上最も偉大なスポーツ選手
  • 世界チャンピオン達のトレーニング
  • 世界チャンピオン達のトレーニング
  • 世界チャンピオン達のトレーニング
  • 世界チャンピオン達のトレーニング