世界のボクシングと日本のボクシング

世界のボクシングと日本のボクシングとは、メジャーリーグと日本の野球以上に差がある・・・

2018年10月

村田がミドル級で世界で10位以上にあがる方法

前回同様 WBA世界ミドル級の防衛戦でロブ・ブラントに惨敗した村田涼太の記事です。

村田の実力は、ミドル級では10位以下ということが判明しました。1位はカネロ、2位はゴロフキン、3位以下はジェイコブス、チャーロ、サンダース、デレヴィャンチェンコ、7位以下はレミュー、アンドラーデとなります(ジェイコブス対デレヴィャンチェンコの試合が始まります)。

前回、村田が世界で通用しない要因として3点を挙げました。
①近い距離しか打てないのに、ステップインができない
②完全な攻防分離
③弱い相手としか試合をしていないので、成長がない

村田より10cm以上背が低い、カネロ(サウル・アルバレス)は上記全てをクリアしております。



ちなみに、カネロの戦績は50勝(34KO)1敗2分で、1敗はメイに負けたのです。また、対戦相手はモズリー、ララ、コット、カーン、チャベスジュニア、ゴロフキン等猛者がズラリといます。

村田が仮に続けるのなら、時間はあまりないのでアメリカで経験を積むしかないでしょう。本来は、テレヴィャンチェンコやレミュー達とからみ、経験を重ねるのがいいのですが、時間がないのでアメリカで強いボクサー達を肌で感じるのがいいでしょうね。

そして、ステップイン・アウトと攻防一体を身に着けるべきです。アマチュア時代は、ぎこちないがステップインはしておりました。まあ、アマは3ラウンドなのでプロでの試合以上に動いてはいましたね。

ステップイン、ステップアウトは想像以上にスタミナを消耗するし、足の筋肉を使うので、それ用のトレーニングは必要です。また、ステップインといっても種類があり、かつフェイントと組み合わせたり、ディフェンスと組み合わせたりと技術も必要なので、アメリカ人かメキシコ人のトレーナーから教わればいいでしょう。

繰り返しますが村田には時間が残されていないので、やるなら今でしょう。

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村田惨敗、やはり村田はミドル級では通用しなかった

WBA世界ミドル級の防衛戦ですが、村田涼太がロブ・ブラントに惨敗しました(119-109、119-109、118-110)。119-109が二人いましたが、村田1ラウンドしかとれておらず残り11ラウンドはブラントがとったということですね。

贔屓目に見ても村田は3ラウンドほどしか取れておらず、距離をつめて打ち合っても右ストレートなど被弾して逆に村田が倒されそうになってました。

敗因はたくさんあり、村田が世界で通用しないのは以下の3点ですね。
①近い距離しか打てないのに、ステップインができない
②完全な攻防分離
③弱い相手としか試合をしていないので、成長がない

ちなみに村田は183cmの身長でブラントは184cmなのです(リーチは逆に村田の方が長い)。しかし、ブラントの方が長い距離でパンチが打てるので、完全にブラントに距離をコントロールされました。

先日ゴロフキンを打ち破ったカネロは173cmしかありません。それでも、ゴロフキンを相手に距離をコントロールするのです。それは、ステップイン・アウトができ、攻防一体だからです。

カネロは村田ができないこの技術に長けている(他の全ての技術も村田のはるか上のレベル)ので、下の階級からあがってきてもゴロフキンのようなミドル級NO1の猛者とも打ち合えるのです。

それと気になったのは、村田が相手のスピードについていけていないことです。村田はガードは良かったのですが、4つ目や5つ目などになると綺麗にパンチをもらっているので劣化・動体視力の衰えがあるかなと感じました。

相手が強く見えたのは、村田が弱かったからでしょうね。私は村田はミドル級では7番ぐらいと思ってましたが(カネロ、ゴロフキン、ジェイコブス、チャーロ、サンダース、テレヴィャンチェンコの次)、贔屓しすぎてました。実際は10位以下でしょうね。

ピストン堀口の時代から80年以上経ちますが、その間で村田はミドル級日本人では歴代2位でしょう(竹原の次)。一方、ロイ・ブラントはアメリカの歴代ミドル級では200位ぐらいでは?

ミドル級では日本人のNO2よりアメリカ人の200位のほうが強いのです。

何回もいいますが、欧米人の多いウェルター級やミドル級では日本人ボクサーは通用しないのです。軽量級のように、日本につれてきてインチキ判定や雑魚狙い・空位狙い等ができなく正々堂々としなければならないので、日本人ボクサーは勝てないのです。

そうはいっても、雑魚狙い・空位狙い・地元判定に頼らず正々堂々と第三国でも勝てるボクサーが少しずつ出てきているので(三浦、木村、伊藤)、もう少し長い目で見たいと思います。

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歴代1番レベルの高い階級はこの階級

以前、熱い激戦階級ということでフェザー級をとりあげました → http://www.maywetherj.work/archives/51804450.html
 
しかし、フェザー級をとりあげたのは 日本人がからむことができるから取り上げたのであり、本当に一番好きな階級はウェルター級です。理由は、パンチのあるボクサーやスピーディーな動きのボクサーも多く、レベルの高い階級だからです。

レベルの高い理由は、欧米のボクサーが多くいることが関係しているでしょう。そして、残念ながら日本人で世界ウェルター級のチャンピオンになったボクサーは誰一人いないのです。

ところで、藤島大のキャンバスの匂いという本の中で、デラホーヤ対クォーティの一戦が描かれています。早大ラグビー部OBの筆者が早大ラグビー部のコーチ陣や選手たちとこの試合のビデオを見ている時、「凄い、いつもテレビでやっているボクシングとは全然違う」という声がすぐにあがったようです。



この一戦は、私の中でも好きな一戦です。デラホーヤは言うまでもなく相当レベルの高い世界チャンピオンだが、クォーティも凄いですね。簡単なたとえでよく言われるのが、「日本で無双だった吉野と佐藤仁徳をKOした朴がクォーティに片手で破壊された」ということです。

この階級はレベルが高いので、日本人がそう簡単に世界チャンピオンと戦えないし、またデラホーヤやトリニダード、モズリー達とは決して交われないのです。

その後、数々の強豪が出てきたのですが2000年以降はフロイド・メイウェザー・ジュニアとマニー・パッキャオがこの階級では輝いていました。

さらに、そんなメイ達以上に凄かったのが1980年代のウェルター級チャンピオン達です。

そのチャンピオンとは、夢の超特急シュガー・レイ・レナードとヒットマン トーマス・ハーンズでした。

化け物のように強い二人がチャンピオンだったのですが、その他17歳で世界チャンピオンになったディフェンスの神ウィルフレド・ベニテス(ヒットマンの数十発の連打を何度もかいくぐった)や石の拳ロベルト・デュランもいたのですから、オールスター状態です。



ちなみに、その4人よりずっと下のレベルでピピノ・クエバスという世界チャンピオンに日本チャンピオン辻本(当時9度防衛中だった)は挑み、簡単にKOされてます。

ウェルター級での日本人世界チャンピオンは、永遠に出ないのでしょうか?

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