ボクシングに関しては、階級性なので選手の体格はあまり関係ないし(むしろ頑丈さは退化している)、道具も関係ありません。
実際、41歳のフロイド・メイウェザー・ジュニアは日本の20歳の神童を1ラウンドで倒しまくったし、40歳のパッキャオは29歳のブローナーに圧勝しました。
メイもパッキャオも2000年代初頭のボクサーです。(メイとパッキャオの初戴冠は1998年)おそらく、この両者に勝てるボクサーは現在もそういないでしょう。
10年前36歳の時に引退したジョー・カルザゲ(46戦全勝32KO)も35歳の時に全勝対決でケスラーを破ったりして無敵でした。
そして、ボクシングに重要なスピードとパワーについては、むしろ後退しているような気もします。例えば、1980年代のシュガー・レイ・レナードやマービン・ハグラー等は現代のボクサーより速いしパワーやテクニックももってます。
メイは現在のボクサーなら41歳の年齢でも負けないでしょうが、レナードならメイの全盛期でも負けるような気がするし、ゴロフキンやカネロがハグラーに勝てるとも思えません。
しかし、私が言いたいのは昔のボクサーが強いと言いたいのではありません。重要なのは、ライバル等でしのぎをけずらなければ、経験・技術等の伸びが限られると感じるのです。
レナードは、デュランやハーンズ達としのぎを削ったし、メイはディエゴ・コラレス、カスティージョ、ザブ・ジュダー、デラホーヤ(デラもモズリーやティトやクォーティ、数々の強豪と拳を交えてます)、リッキー・ハットン、マルケス兄、シェーン・モズリー、カネロ(サウル・アルバレス)、マルコス・マイダナ、パッキャオ達と戦い、強くなり続けました。
パッキャオについても数々の偉大なボクサーとの絡みがパッキャオを強くしたのですが、その強さの原点はバレラ、モラレス、マルケス兄とのフェザー・スーパーフェザー時代の死闘だと思ってます。
そうはいってもトレーニング法等は進歩しているのですが、それ以上にこのライバル対決でお互いを高めあうことがボクシングの強さにおいては重要だと断言できるでしょう。
このようなライバル対決や世界レベルと戦うことから対極にいるのが日本人ボクサーなのです。(日本人同士のライバル対決はレベルが低すぎるので除外)
今後世界レベルで戦っていくには、木村や井岡のようにしなければどんどん世界とレベルが離れていくでしょう。