世界のボクシングと日本のボクシング

世界のボクシングと日本のボクシングとは、メジャーリーグと日本の野球以上に差がある・・・

2019年01月

ボクシングは進歩しているのか?

ほとんどのスポーツは、時代とともに進歩しております。主な要因は、科学の進歩(練習法含む)、選手の体格の進歩、道具の進化でしょうね。

ボクシングに関しては、階級性なので選手の体格はあまり関係ないし(むしろ頑丈さは退化している)、道具も関係ありません。

実際、41歳のフロイド・メイウェザー・ジュニアは日本の20歳の神童を1ラウンドで倒しまくったし、40歳のパッキャオは29歳のブローナーに圧勝しました。

メイもパッキャオも2000年代初頭のボクサーです。(メイとパッキャオの初戴冠は1998年)おそらく、この両者に勝てるボクサーは現在もそういないでしょう。

10年前36歳の時に引退したジョー・カルザゲ(46戦全勝32KO)も35歳の時に全勝対決でケスラーを破ったりして無敵でした。

そして、ボクシングに重要なスピードとパワーについては、むしろ後退しているような気もします。例えば、1980年代のシュガー・レイ・レナードやマービン・ハグラー等は現代のボクサーより速いしパワーやテクニックももってます。

メイは現在のボクサーなら41歳の年齢でも負けないでしょうが、レナードならメイの全盛期でも負けるような気がするし、ゴロフキンやカネロがハグラーに勝てるとも思えません。

しかし、私が言いたいのは昔のボクサーが強いと言いたいのではありません。重要なのは、ライバル等でしのぎをけずらなければ、経験・技術等の伸びが限られると感じるのです。

レナードは、デュランやハーンズ達としのぎを削ったし、メイはディエゴ・コラレス、カスティージョ、ザブ・ジュダー、デラホーヤ(デラもモズリーやティトやクォーティ、数々の強豪と拳を交えてます)、リッキー・ハットン、マルケス兄、シェーン・モズリー、カネロ(サウル・アルバレス)、マルコス・マイダナ、パッキャオ達と戦い、強くなり続けました。

パッキャオについても数々の偉大なボクサーとの絡みがパッキャオを強くしたのですが、その強さの原点はバレラ、モラレス、マルケス兄とのフェザー・スーパーフェザー時代の死闘だと思ってます。

そうはいってもトレーニング法等は進歩しているのですが、それ以上にこのライバル対決でお互いを高めあうことがボクシングの強さにおいては重要だと断言できるでしょう。

このようなライバル対決や世界レベルと戦うことから対極にいるのが日本人ボクサーなのです。(日本人同士のライバル対決はレベルが低すぎるので除外)

今後世界レベルで戦っていくには、木村や井岡のようにしなければどんどん世界とレベルが離れていくでしょう。

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パッキャオが苦戦する予感

今月19日(現地時間)にマニー・パッキャオとエイドリアン・ブローナーとのWBAウェルター級のタイトルマッチとして行われます。

 

パッキャオは、前回のマティセとの試合に比べると、今回のブローナーとの試合は少し苦戦するでしょうね。というのは、パッキャオはマティセのようなタイプに強いのですが、ブローナーのようにスピードがありカウンターがとれるボクサーは少し苦手なのです。

 

ちなみに、ブローナーはスーパーフェザー級・ライト級・スーパーライト級・ウェルター級を制し、メイウェザーの再来とも言われてました。


 

ニックネームは“問題児”なのですが、ツィッターに奇妙な映像を流したりトラッシュトークのみではなく、なんと逮捕歴が10回以上もあるのです。

 

2007年には重強盗罪、重傷害罪、2008年には銃の不許可携帯、2010年には女性の顔を殴って逮捕、2012年も暴行罪で逮捕、といったように本当の問題児なのです。

 

ちなみにデビュー戦が2008年なのですが、デビュー後にもたびたび逮捕されているのです。こんなに逮捕されながらよく38戦もできたものですね。

 

しかし、ブローナーの実力は折り紙つきでメイの後継者とされてたほどでスタイルも似ているのです。天才タイプでスピードがあり、カウンターからの連打も見事。そして、前回の試合ではバルガス相手に引分けましたが頑張りを見せました。

 

この頑張りをパッキャオ戦にも見せれば、パッキャオは苦戦するはずです。展開としては、序盤からブローナーがスピードを生かし、ジャブで距離をとり、連打の中でサイドにまわって翻弄し、さらに中盤にはアッパーをおりまぜ、終盤にバルガス戦のような頑張りを見せれば、ブローナーは逃げ切れます。

 

逆にパッキャオはブローナーの速いジャブや速い動きに対応し、距離をつぶしてコンビネーションを畳み掛ければパッキャオのペースです。

 

ブローナーがどこまで仕上げスピード・切れがどこまで通用するか、またパッキャオの仕上げも重要でどこまで踏み込みのスピードがあるかが鍵になるかと思います。

 

試合展開以外でも、この一戦は正義と悪の対決となっておりそれも注目されているのです。この一戦は、かなりレベルの高い戦いとなるので、那須川対メイウェザーを見てボクシングに興味をもたれた方には是非見ていただきたい一戦です。

ただ残念ながらパッキャオ対ブローナーの試合は、NHKを含め地上はでの放送はありません。また、BS放送やスカパー等でもありませんので、選択肢はWOWOWのみとなります。

WOWOWの通常料金は月額2,300円(税込2,484円)です。これで、WOWOWライブ、WOWOWプライム、WOWOWシネマの全チャンネルが見放題となるのです。(BSが視聴できれば、下記バナーから簡単に契約ができます)



ちなみに、パッキャオの試合を見て1ヶ月間で解約することもできます。(初月は無料なので2月末まで見られます)どうせなら、ボクシングやスポーツだけでなくたくさんの映画も楽しまれればいいでしょう。

ボクシングなら、メイウェザーの秘蔵子と呼ばれているスーパーフェァー級で1番強いガーボンタ・デービスの一戦(2月9日/現地時間)も見られでしょう。

また、格闘技ならUFCもやっています。思う存分楽しんでください。


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フロイド・メイウェザー・ジュニアとは

フロイド・メイウェザー・ジュニアというボクサーはレベルが高すぎるので、あまり書きたくなかったのですが那須川天心との試合で、日本でもようやく知名度が出始めたので少し記載したく思います。

戦績はご存知通り50戦全勝で、スーパーフェザー級からスーパーウェルター級まで制覇しているのです。

2001年にはディエゴ・コラレスを、2006年にはザブ・ジュダーを、2007年にはデ・ラ・ホーヤとリッキー・ハットンを、2009年にはマルケス兄を、2010年にはシェーン・モズリーを、2012年にはコットを、2013年にはカネロを、2015年にはマニー・パッキャオをとたくさんの一流ボクサーを破っているのです。

メイは強いだけでなく、台詞もなかなか決まっているのです。例えば、

「奴の戦績は43戦全勝らしいが、対戦相手がフロイド・メイウェザーなら奴は43戦全敗さ!」

(He ain't fight 43 Floyd Mayweather, because if he did, he would be 0-43!)

「All work is what!? Easy work!!」(「何をしたかも覚えてねえな!イージーな仕事をしただけ!!」

ボクシング史において、俺よりこのスポーツに全てを捧げたファイターはいない。フロイド・メイウェザーほどハードにトレーニングをしてきたファイターは存在しない。俺の勝つという意志は、他の奴らとは別物なんだ」

「こいつは7桁や8桁のカネを稼ぐファイターにしちゃマシに見えるな。だがなマザー・ファッカー、俺は9桁(1億ドル以上)を稼ぐファイターなんだぜ!(He looks good for a seven-figure fighter. He looks good for an eight-figure fighter. But motherfucker! I'm a nine-figure fighter!)

といった台詞をはくのです。メイ以外は、こんな台詞は絶対に駄目でしょう。

ところで、メイの全盛期については意見がわかれますが、私はガッティと戦った2005年頃からデラホーヤやハットンと戦った2007年頃だと感じます。



それから、もう10年以上たった41歳の今、また引退してブランクもあり練習もろくにしておらず那須川と戦ったのです。

一方那須川といいますと、キック界では「神童」や「キックボクシング史上最高の天才」と言われております。

また、ボクシング経験もあり関係者からの評価はひじょうに高く、葛西トレーナーや大橋会長等は「ボクシングでもすぐに世界チャンピオンになれる」とも言われているのです。

そして、決戦の日ですがメイはアップもせずに銀座で買い物をして叙々苑で焼肉を食べてこの一戦に望んだのです。榊原実行委員長は「アップもせずにリングにあがる人を初めて見ましたね」とも言ってました。

繰り返しますが、41歳になり練習をしないでも、またアップなしでも、那須川レベルなら簡単に葬れるとメイは感じていたのです。

それだけ、世界のトップと日本人ボクサー・日本人キックボクサーとでは差があるのです。

ちなみに、この一戦の前にメイは止められなかったら富士山に行こうとしていたようです。これまで、数々のトップレベルボクサーと戦ってきた余裕からでしょう。


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