弱い世界チャンピオンがいる時代になってしったのですが、以前は世界チャンピオンの価値は今とは比べ物にならないほど高かったのです。

例えば、白井義男さんが日本人で初めて世界チャンピオンになった時は世界チャンピオンは世界で8人しかいなかったのです(今は70人以上)。というのも、今は17階級あるのですがたった8階級しかなかったし、その少ない階級でたった一人しか世界チャンピオンはいなかったのです。

白井義男さんは、戦争で貴重な時期を奪われブランクを作り、落ちぶれていく途中(腰痛持ちで引退寸前の時期)でカーン博士と出会い、打たせずに打つ戦術やフォロースロー等を習い、世界チャンピオンになったのです。世界チャンピオンのダド・マリノが日本に来て銀座をパレードした時は、チョンピオンを一目見ようと何万人の人が沿道に集まったのです。それだけ、世界チャンピオンの価値があったのです。さらに、後楽園球場での世界戦は4万人の観客が集まったのです。

そして、白井義男さんがタイトルを失った後、ファイティング原田さんが戴冠するまでの8年間、世界チャンピオンが生まれなかったのです。関光徳さん、野口恭さん、米倉会長、矢尾板さん等、レベルの高いボクサーがたくさんいたのですが、本物の世界チャンピオンの壁は相当高く、挑戦するたびに跳ね返されたのです(世界挑戦も難しかったのでしょう)。
 
余談ですが、当時から日本のボクシングは遅れていて、またトレーナー等もひどかったようです。例えば、矢尾板さんのジムの会長はたびたび練習生に罵詈雑言をあびせていたようで、負けたボクサーには、「いくじなしめ」等罵ったりしたと伺ってます。矢尾板さんは、そういったことで突然引退してしまったと聞いてます(公式には膝の故障)。一方、白井義男さんを世界チャンピオンのステージまでおしあげたカーン博士は、真逆でした。例えば、アメリカから新発売の止血剤をとりよせた時は、実際に効くかどうかを調べる為に、カミソリで自分の血を切って薬を塗って試したのでした。技術だけでなく、ボクサーに対しての接し方が全く違うのです。

だから、昔も今も日本人のトレーナー等はレベルが低く、尊敬されないのでしょう。話はそれましたが、世界チャンピオンとはまさに王様だったのです。今、仮に8階級で世界チャンピオンはたったの8人にしてしまうと、日本人の世界チャンピオンは存在しないでしょう。そればかりか、2000年以降の日本人世界チャンピオンは全員駄目でしょう・・・

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