世界のボクシングと日本のボクシング

世界のボクシングと日本のボクシングとは、メジャーリーグと日本の野球以上に差がある・・・

日本人ボクサー

複数階級制覇を目指す理由

最近、やたらと複数階級制覇王者が増えた。

理由は、世界チャンピオンが増えすぎて世界チャンピオンの価値が下がったからでしょう。

そして、普通に防衛をしていても大金を稼げないからです。



ファイティング原田氏が、初めて世界チャンピオンになった時は、オリジナル8階級の時代で、団体も1つだったので、世界チャンピオンは世界でたった8人でした。

ちなみに、オリジナル8階級とは、フライ級・バンタム級・フェザー級・ライト級・ウェルター級・ミドル級・ライトヘビー級・ヘビー級です。

今は17階級で4団体。さらに、スーパー王者や暫定王者までいるので、70名以上の世界チャンピオンがいます。

8人→70人以上、約9倍。実際の世界チャンピオンの価値は、10分の一以下でしょうね。

オリジナル8階級時代は世界チャンピオンというだけで、尊敬されてました。日本では、1980年代までは尊敬されて、ファイトマネーも多かったと聞いてます。

1980年に活躍した具志堅は、長者番付スポーツ選手部門で王貞治氏に次いで2位でした。(ゴルフの青木功に負けて3位の年もある)

それだけ日本中で注目され、稼いでいました。(日本人対決での1試合のファイトマネーの最高額は、1994年のWBC世界バンタム級王座統一戦の辰吉丈一郎対薬師寺で、両者に約1億7000万円のファイトマネーが支払われたと言われている)



話はそれましたが、今は世界チャンピオンだけでは認められない時代。

誰に勝ったかによって認められていきます。

アメリカでは、井上尚弥よりジャ―ボンディ(ガーボンタ)・デービスの方がはるかに評価が高い。

デービスは、ガンボア(劣化)、サンタ・クルス、イサック・クルス、ライアン・ガルシアを破ったのに対し、井上はドネア(劣化)しか強いボクサーに勝っていない。

階級をどんどんあげて強敵と戦うことを井上と中谷潤人に期待している。


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井岡対フランコ・醜悪の判定

WBO王者の井岡一翔とWBA王者ジョシュア・フランコの世界スーパーフライ級統一戦は、凡戦に思えた。

フランコの手数に井岡が何もできず、攻撃を受けすぎた。手数が多い相手には、カウンターを当てて前に出さない、またはサイドに回るなど対応しないと相手がどんどん出てくるが、井岡が無策すぎた。



フランコは右を出す前に、右手が開くのでそこを左フックで狙えなかったのか?

ガードするだけでなく、ガードをしてすぐにリターンを返せなかったのか?

フランコのジャブを右カウンターで迎え撃てなかったのか?

なぜ、終盤のラウンドもっと出なかったのか?

そして、井岡のパンチが軽くて弱すぎるのもフランコを止められなかった要因だろう。

井岡は度々ローブローを打ったが、その反則打でさえ全くきかなかった。




観戦に来ていたスーパーフライ級最強のエストラーダは、この試合を見てさぞかし安心したでしょう。

最後に判定について言及しますが、井岡がとったラウンドはあったのか?(百歩譲って前半井岡がポイントを取って、後半フランコが取ったというのならわかるが、ジャッジの見解は逆)

逆に、フランコは多くのラウンドを明白に取っていた。日本で外国人が勝つのは難しすぎる。


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朝倉未来は健闘した

フロイド・メイウェザー・Jr. 対朝倉未来の試合は、超RIZINで拳を交えたが、2ラウンドでメイウェザーがKOした。

前回、那須川は1ラウンドでKOされたことを思えば、朝倉は健闘したと思う。

那須川はメイウェザーに1発ぐらいしか当てることができなかったが、朝倉は3発は当てたと思う。



まず、メイウェザーとエキシビションながら同じ土俵に立てたことが凄い。

メイ自身は、「自分にとって遊び」「朝倉の名前もルールも知らない」と言っているが、日本人ボクサーの世界チャンピオンですら、メイは名前を知らないのが現実。

だから、メイと同じリングに立てただけでも快挙なのです。それも、2ラウンドまで行くのは凄い。仮に、45歳のメイウェザーを相手に、2ラウンドまで行ける日本人ボクサーはいるだろうか?

まして、3発も当てることは至難の業でしょう。

体格の差(朝倉自身、3階級下のメイウェザーのパンチはきかないと言っていた)やリーチ差はあったが、メイウェザーにパンチを当てるのは3発~5発が限度で、それで仕留める戦略をしないと、勝つことは無理。

一方、メイのカウンターを想定して自分が打つ時と打った後のケアをしないと、簡単にKOされる。

パッキャオが、朝倉に防御のアドバイス(打った後の防御)をしていたが、一朝一夕にはいかなかった。




今回メイは、自分よりかなり大きな相手と戦い、それも体重を無制限にした。前回、那須川の時はメイの方が大きかったことばかり強調したが(実は、メイはスーパーフェザー級からスタートしたので、骨格はさほど大きくない)、今回は体重のことにはあまり触れてなかったと思う。

幸いにも、来年またメイが日本のリングに来るので、日本人ボクサーが相手となればと思う。

井上や中谷達は、軽量級なのでメイのパンチで数秒で吹っ飛ばされて終わるので、できればスーパーライト級以上が望ましい。

村田あたりが名乗りをあげれば、話題になるかも。3ラウンドレッスンをつけられて、一発も当たらず、終わると思うが。


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但馬ミツロは圧勝・亀田プロモート大成功

亀田興毅は、大阪市の亀田プロモーション社長、3150(サイコー)FIGHTファウンダー、3150ファイトクラブ(現KWORLD3ボクシングジム)初代会長という経営者として、ボクシングイベント「3150FIGHT」をプロデュースしました。

8月14日に自身がプロモーターライセンスを取得して初のイベントとなる「
3150FIGHT vol.3」をエディオンアリーナ大阪 第1競技場で開催したが、「ファイトマネー倍増計画」を公言し、従来のファイトマネーの相場の2倍を「現金」で支払う試みを発表した。

それだけでなく、ファイトマネーを現金で支払うことを約束した。これは、ボクサーにとって非常に嬉しいことです。なぜならば、ボクシング業界ではフィトマネーはチケットで支払われるという悪しき慣習があるからです。



そして、亀田会長のマッチメイクは非常に厳しく、3人のかませ犬が日本人ボクサーを食ってしまった。

まずは、アマチュアで活躍し、サウスポーからの左ストレートを武器に新人王を期待されている野口海音が名もない韓国人・キムデホンに敗れ去った。

サウスポーからの左ストレートで新人では敵がない野口のストレートが、タフで愚直な韓国人には全く効かず、逆に初回にダウンを奪われた。

この韓国人はデビュー戦でアマ経験もほとんどないのだが、試合前から愚直にダッキング等に防御を繰り返し、野口の左ストレートを時には避け、時には耐え、エリート日本人を食ってしまった。

続いて、元世界ランカーの大沢は2階級下の元世界ランカーのジョー・サンティシマに圧倒された。同じ世界ランカーでも、日本人とフィリピン人ではレベルが違い、たとえ2階級違っても日本人は非力。

サンティシマは、大沢の非力さを感じた後、プレスを強め3ラウンドに左フックでダウンを奪った。4ラウンドは、大沢が左ジャブをコツコツ当てるが、サンティシマが強い右ストレートや左フックを当て、挽回される。

大沢が10発当てても、サンティシマの1発でチャラになるほどパンチ力が違いすぎる。2階級違うのにもかかわらず。

大沢はすぐにKOされると思った矢先、5ラウンドでジ・エンド。

次の試合の宮崎亮はもっと悲惨。

相手は、パナマのアサエル・ビリャル。世界ランカーというが、膝や肩が固く、上体が突っ立っており、フォームはぎこちないパナマ人。

アサエル・ビリャルは、当日体重は57キロまで戻しており、パンチは強く硬いがスピードは?。

が、宮崎は余裕をかまして防御している時にテンプルにいいのをもらい、その後連打で1ラウンドでKO負け。



メインの但馬ミツロは流石だった。韓国チャンピオンのイ・ソンミンをあしらい、50秒過ぎから強いパンチを打ち、高速連打で相手を軽くKO。

韓国チャンピオンは、「あっという間に仕留められた」と絶望していた。

ヘビー級はやはり凄い。井岡一翔がニエテスに勝った試合や井上尚弥がドネアを倒した試合がかすむ。

興行自体は、音響や照明にお金をかけており、前座の試合から入場に盛り上げており、華やかだった。また、試合後のインタビューもあり(通路等ででも)、ボクサーはやりがいがあったでしょう。

亀田のプロモートは大盛り上がりで、大成功に終わった。今後は、多くのボクサーが参加するだろう。



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予想通り井岡が勝った・勝因も的中

WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔がドニー・ニエテスを相手に5度目の防衛戦を行い、判定で防衛しました。

4階級制覇同士の対決を制し、井岡は3年半前のリベンジに成功しました。3年半前は、判定こそ2-1でしたが、ほぼ一方的に井岡は負けました。KOされたかけた場面もあり、逆に井岡のパンチはほとんど空を切り、当たってもきかすことができなかった。



この3年半で何が変わったのか?

前回のブログで記しましたが、
ニエテスが40歳で劣化したのが大きいでしょう。ニエテスのような試合巧者でテクニシャンは、ドネアタイプに比べ年齢の衰えはまだましです。

それでも、40歳はきついでしょう。加えて、所属ジムが閉鎖してあまり練習をしていなかったようです。40歳で非力なニエテスが、あまり練習をしないで試合をすると、当然後半スタミナを切らし、防戦一方になります。

逆に井岡は、ニエテスに敗れた後パリクテ、田中恒成と試合をして成長しました。

3年半どう練習したか、誰と戦ったのかが全然違ったので、井岡が判定で勝つと前回のブログで断言できたのです。




井岡はこの後ローマン・ゴンザレスやエストラーダ達と試合をする構想ができました。

スーパーフライ級はバンタム級と違ってレベルが高いので、楽しみです。もし、エストラーダに勝てば(99%ない)、ショボいバンタム級を飛ばしてスーパーバンタム級で戦ってほしいものです。


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